生成AI利用者の約7割がAI推奨商品を購入、情報収集は検索が依然主力
生成AI利用者の約7割がAI推奨商品を購入・利用
株式会社ベンチマークジャパンが2026年11月5日に発表した「オンライン購買における情報収集行動調査 2026年度版」によると、生成AIを情報収集に利用する人の68.2%が、AIから提案・おすすめされた商品やサービスを実際に購入・利用した経験があることが明らかになった。同調査は全国の20〜65歳のインターネットユーザーを対象に実施され、直近1年間にオンラインで購入・予約・申込みをした経験がある600人から有効回答を得ている。
生成AIからおすすめされた商品を購入・利用した経験の割合(66.1%が購入経験あり)
購入前の情報収集は検索エンジンが主流、生成AIは約3割
オンライン購入経験者の96.2%が購入前に商品やサービスについて「ほぼ毎回」または「ときどき」調べている。情報収集手段として最も多く利用されるのは検索エンジンで77.2%、次いでECモール51.0%、実店舗42.2%、SNS37.7%、企業公式サイト・アプリ35.2%と続く。生成AIは29.8%で、約3人に1人が利用している計算だ。
購入前に商品やサービスを調べる頻度(ほぼ毎回53.9%、ときどき42.4%)
情報収集で利用するチャネル別の利用率(検索77.2%が最多)
購入検討時に最もよく利用する手段の比率(検索44.3%が最多)
検索結果のAI回答、利用者の約75%が閲覧
検索エンジン利用者の74.7%が、Googleの「AIによる概要」など検索結果に表示されるAI回答を読んでいる。生成AIを情報収集手段として挙げなかった検索利用者でも66.2%がAI回答を読んでおり、AIによる情報提供が検索経由でも広く浸透している実態が浮き彫りになった。
検索結果に表示されるAI回答の閲覧頻度(74.7%がAI回答を読む)
生成AI利用者と非利用者で検索結果のAI回答を読む割合の比較(91.6%など)
情報収集に使う生成AIはChatGPTとGeminiが2強
生成AIを情報収集に利用する人の中で、具体的なサービスとして最も多く挙がったのはChatGPT(68.2%)、次いでGemini(66.5%)、Microsoft Copilot(30.2%)となった。複数回答のため単純なシェア比較はできないが、ChatGPTとGeminiがほぼ同等の利用率で上位を占めている。
生成AI情報への信頼が購買行動に影響
生成AIから得た商品情報を「とても信頼している」「ある程度信頼している」と回答した人は合計73.7%に上った。その中で、AI推奨商品の購入・利用経験がある人は79.5%に達する一方、信頼度が「どちらともいえない」層では37.1%にとどまった。AI情報への信頼度が高いほど、実際の購買行動につながりやすい傾向が確認された。
利用と信頼の手段に乖離、約3割が異なるチャネルを挙げる
最もよく利用する情報収集手段と最も信頼する手段が一致する人は72.3%だったが、27.7%は異なる手段を挙げた。特に多かった組み合わせは「よく利用する=検索エンジン、信頼する=実店舗」(26人)、「ECモールを利用、実店舗を信頼」(18人)、「検索を利用、公式サイトを信頼」(13人)であり、情報の入手経路と信頼の源泉が必ずしも一致しないことが示された。
年代別・性別で異なる情報収集チャネルの選択
生成AIの利用率は30代が41.0%で最も高く、20代34.3%、40代30.2%、50代27.9%、60代18.3%と続く。一方、SNSの利用率は20代が53.9%でトップだ。また、情報収集に使うSNSは、男性がYouTube(79.4%)、女性がInstagram(63.9%)を最も多く利用しており、性別によるチャネル選好の差が顕著に表れた。
生成AIが消費者の購買行動に直接影響を与える段階に入っ…
本調査から、生成AIが消費者の購買行動に直接影響を与える段階に入ったことが確認できる。特に、AI情報への信頼が高い層ほど購買率が高い点は重要だ。企業は、AIが正確な情報を提示できるよう公式サイトの最新情報を整備するとともに、検索結果のAI回答や生成AIサービス上での情報表示を意識したコンテンツ戦略が求められる。また、利用と信頼の手段が異なる消費者が約3割存在することから、情報の接点多様化に対応し、チャネル横断で一貫性のある情報提供を行う必要がある。
