ネット通販で送料重視70.8%、環境負荷は9.4%
SDGs週間に調査、配送の本音浮き彫りに
ネット通販の普及により宅配便は生活に欠かせないインフラとなった一方、再配達や配送車両の走行に伴うCO₂排出が社会課題として浮上している。株式会社EveryWiLLは、9月のSDGs週間に合わせ、一般生活者を対象に「ネット通販・宅配便と環境負荷に関する意識調査」を実施した。調査結果は、送料への関心の高さと環境負荷への意識の低さのギャップを鮮明にしている。
ネット通販で重視する項目の割合:価格72.6%、送料70.8%、環境負荷9.4%
送料重視70.8%に対し、環境負荷は9.4%
ネット通販購入時に重視する項目として「商品の価格」が72.6%で最多、「送料が無料・安いこと」が70.8%で続いた。一方、「配送による環境負荷(CO₂排出など)が少ないこと」はわずか9.4%にとどまった。生活者は日々の支出には敏感だが、配送に伴う環境負荷は購入時の優先事項になりにくい実態が明らかになった。
62.3%が環境負荷を意識せず、半数以上が知識不足
普段の宅配で環境負荷を「意識していない」人は62.3%に上る。「受け取り方によって環境負荷が変わることを知らなかった」人は36.8%、「聞いたことはあるが詳しくは知らない」17.9%を合わせると54.7%となり、受取方法と物流環境負荷のつながりが十分に認識されていないことが分かった。
宅配時の環境負荷意識:意識していない層が62.3%を占める
ポイント付与で環境配慮行動が約6割まで上昇
環境負荷軽減につながる受取方法の利用意向は48.6%だが、ポイントなどのメリットが得られる場合には58.7%まで上昇する。身近なメリットが加わることで、生活者の行動変容が促進される可能性が示された。
ポイント有無による環境配慮受取の利用意向比較
「置き配」と「1回確実受取」が上位に
環境負荷軽減のために利用してみたい受取方法として、「置き配」が50.5%で最多、「配達日時を指定し1回で確実に受け取る」が45.0%で続いた。利便性を損なわず日常に取り入れやすい方法が選ばれる傾向が見られた。
受取方法別利用意向:置き配50.5%、1回確実受取45.0%
物流ポイ活で行動変容を促す仕組み
EveryWiLLは、生活者の行動変容を促す物流ポイ活サービス「自宅deトリイク」を展開する。宅配荷物の伝票をスマートフォンで撮影・アップロードし、アンケートに回答することで電子ポイントを獲得できる。同サービスは国土交通省「多様・柔軟な受取・注文方法の普及促進事業」の補助対象事業として採択されている。
自宅deトリイクの利用ステップ:伝票撮影からポイント獲得まで
環境意識と実行動のギャップに商機
本調査は、ネット通販利用者が送料には極めて敏感である一方、配送時のCO₂排出を意識する人は1割未満と、環境意識と実行動に大きな乖離があることを示した。しかし、ポイント付与という「おトク」の仕組みにより行動変容が期待できる点は、EC事業者や物流企業にとって重要な示唆となる。環境配慮と顧客メリットを両立するサービス設計が、持続可能な物流の鍵を握るといえる。