スーパーやドラッグストアのEC化を起点に小売企業のDXを支援する10Xへ出資

キヤノンマーケティングジャパン株式会社の出資について

キヤノンマーケティングジャパン株式会社(代表取締役社長:足立正親、以下キヤノンMJ)は、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「Canon Marketing Japan MIRAI Fund」を通じて、ECプラットフォーム「Stailer(ステイラー)」の展開を行っている株式会社10X(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:矢本真丈、以下10X)に出資しました。10Xは「小売業の未来を拓く」というミッションのもと、スーパーやドラッグストアのEC化を通じて小売企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するスタートアップ企業です。
主力プロダクトである「Stailer」は、スーパーマーケットやドラッグストアのEC化を支援するためのソリューションで、消費者向けのECアプリだけでなく、バックヤードを担当する従業員向けにも各種機能を提供しています。具体的には、商品のピッキングやパッキング、配達管理、受注・在庫管理、そしてBOPIS(店舗受け取り)といった、ネットスーパーの現場運用を包括的にサポートしています。例えば、ピッキング作業は自動でタスクが生成され、商品のバーコードをスマートフォンで読み取るだけでスムーズに行えるため、業務の効率化が図れます。
また、配送方面においても、配送先への最適な経路を自動生成し、積み込み・積み下ろし時にはバーコード読み取りで配達ミスを削減するなど、迅速な業務遂行を支援しています。10Xは「Stailer」のシステム導入にとどまらず、現場に深く入り込み支援を行うことで、顧客体験と従業員の働き方の両面において価値の創出を目指しています。この取り組みにより、小売事業者の売上・利益の増加を実現しており、「Stailer」はすでに複数の大手小売企業に導入されています。さらに、ネットスーパーを通じた年間流通総額(GMV)は数百億円規模に達し、2024年には市場平均の約5倍となる56.7%のGMV成長率を記録するなど、急速な拡大を遂げています。
今回の資金調達を機に、10Xは「Stailer」のさらなる進化に加え、小売企業のDXを加速させる新たなプロダクトの開発にも取り組む予定です。
キヤノンMJグループの取り組み
キヤノンMJグループは、未来志向で社会課題を解決するため、最先端の技術やビジネスアイデアの探索とオープンイノベーションを推進し、新たな価値創造に取り組んでいます。特に「Canon Marketing Japan MIRAI Fund」は、社会課題解決を実現する革新的な技術を用いた新たな産業の創出を目指しています。小売業は私たちの日常生活に欠かせない存在である一方で、人手不足を中心とした多くの社会課題を抱えており、その持続可能性が懸念されています。
こうした状況の中で、10Xは「小売業の未来を拓く」ことをミッションとし、非連続な価値を創造し届けることを目指しています。キヤノンMJグループはこの出資を通じて、小売業における社会課題解決を長期的に支援し、持続可能な未来の実現に向けて努力していきます。
10Xの概要

会社名 |
株式会社10X |
設立年月日 |
2017年6月26日 |
所在地 |
東京都中央区東日本橋1丁目4-6 東日本橋一丁目ビル 5F |
代表者 |
矢本 真丈 |
事業内容 |
小売企業のDX支援 |
URL |
Canon Marketing Japan MIRAI Fundの概要
キヤノンMJグループは、2024年1月に新たな事業創出に取り組む専門組織「R&B(Research & Business Development)推進センター」を立ち上げました。さらに、最先端の技術やビジネスアイデアを持つスタートアップ企業とのオープンイノベーションを加速するため、100億円規模のCVCファンド「Canon Marketing Japan MIRAI Fund」を設立しました。

名称(登記名称) |
Canon Marketing Japan MIRAI Fund (キヤノンマーケティングジャパン未来投資事業有限責任組合) |
無限責任組合員 |
グローバル・ブレイン株式会社 |
有限責任組合員 |
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 |
ファンド規模 |
100億円 |
Canon Marketing Japan MIRAI Fundの投資領域
「Canon Marketing Japan MIRAI Fund」は、Well Being(ウェルビーイング)とBusiness Transformation(ビジネストランスフォーメーション)の2分野を投資領域としています。
