ワイヤードビーンズがSalesforceのコマース向けAgentforceを自社ECサイトへ展開

株式会社セールスフォース・ジャパン(東京都千代田区、代表取締役会長兼社長:小出 伸一)は、株式会社ワイヤードビーンズ(宮城県仙台市、代表取締役:三輪 寛)がSalesforceのコマース向けAgentforceを自社ECサイトへ日本で初めて展開したことを発表しました。AIエージェントによる自然な会話を通じて、店舗スタッフによる接客と同様の深みのある顧客体験をオンラインで提供することを目指します。
導入背景
ワイヤードビーンズは、「職人とお客様をつなぐ」という理念を掲げ、職人が伝統技術を用いて手づくりするグラスやマグカップを販売しています。グローバルな商品展開を通じて、日本の職人技術の価値を広く伝え、技術の継承に貢献することを目指しています。同社は実店舗とオンラインショップを主軸に据え、これまでに多くのSalesforce製品を活用して、販売と顧客エンゲージメントの強化に取り組んできました。
ワイヤードビーンズの店舗では、スタッフが顧客との会話を通じて職人の技術や商品の背景にあるストーリーを伝え、共感を生み出しています。しかし、ECサイトでは従来「決済カート」としての機能にとどまり、顧客との信頼関係構築が課題となっていました。このため、同社はECサイトの内容を機能的価値から情緒的価値訴求型へと刷新しました。その結果、コンバージョン率は従来の約2倍に向上しましたが、リアル店舗の約10分の1に留まっていました。
コマース向けAgentforceの提供開始を契機に、オンラインでも人の接客に近い体験を再現することを目的として、同社はこの導入を決定しました。
効果
導入することになったコマース向けAgentforceの「Guided Shopping for B2C Storefronts」は、B2C Commerce上で動作するAIエージェントです。顧客との自然な会話を通じて、商品発見から購入完了までをサポートし、ウェブサイトやモバイルアプリ上で店舗スタッフのような接客体験を提供します。
ワイヤードビーンズでは、Agentforceを活用して、職人の技術や製品に込められたストーリーをAIエージェントが紹介しながら、顧客一人ひとりに最適な提案を行います。これにより従来の一方通行のコミュニケーションに代わり、対話を通じて顧客理解と信頼構築が深まります。
リアル店舗では1対1の接客になりますが、ECサイトではAIエージェントが複数の顧客に同時に対応できるため、大きなビジネス効果が期待できます。今後3年間で、ECサイトのコンバージョン率を5倍、有効会員数を6倍にする目標が掲げられています。また、将来的にはECサイトだけでなく、ウェブサイト全体でAIエージェントが顧客をガイドすることも視野に入れています。
顧客の視点
ワイヤードビーンズの執行役員であるものづくりグループマネージャー三浦 英教氏は、「当社が『生涯を添い遂げる』というコンセプトで展開するグラスやマグカップには『生涯補償』のアフターサービスがあります。お客様が破損した製品を送付いただければ、新しいものと交換します。このサービスを支えるCRM基盤としてSalesforceのAgentforce Serviceを利用してきました。コマース向けのAgentforceの導入により、AIエージェントが販売スタッフのような丁寧な接客を実現し、ECサイト上でお客様との信頼関係を築けることを期待しています」と述べています。
Salesforceの視点
Salesforceの執行役員 コマーシャル営業 第2営業本部 統括本部長西田 晶子は、「ワイヤードビーンズ様がコマース向けAgentforceをオンラインストアに展開し、「職人とお客様をつなぐ」というビジョンを実現することを嬉しく思います。このコマース向けAgentforceは、職人の技術や想いを伝える接客をオンライン上で再現し、顧客と深くつながる体験を支えます。今回の取り組みにより、ワイヤードビーンズ様は人とAIがそれぞれの強みを生かしつつ業務効率と顧客価値の最大化を図る新しい働き方へと進化されていると感じます」とコメントしました。
なお、AIエージェントの機能は現在、会員登録の上ログインしたユーザーを対象に期間限定で提供しており、今後段階的に公開範囲を拡大する予定です。また、この機能は検証段階にあり、性能改善のために予告なく提供を停止する場合があります。
詳細情報
Salesforceについて
Salesforceは、あらゆる規模の企業がエージェンティックエンタープライズへと変革することを支援します。人とAIエージェント、アプリケーション、データを統合することで、これまでにない成長とイノベーションを実現します。詳細は salesforce.com/jp をご覧ください。
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