アピリッツ、ステーブルコイン決済のトレーダムとビジネスマッチング契約を締結
アピリッツとトレーダム、越境ECにおける決済選択肢拡大へ
ECサイトやWebサービスの開発・運用を手がけるアピリッツは、トレーダムが提供する規制対応型クロスボーダー・ステーブルコイン決済サービス「トレーダム ペイメント」のビジネスマッチング契約を締結した。この提携により、日本のEC事業者は自社でステーブルコインを保有・管理することなく、海外顧客からのステーブルコイン支払いを受け付け、日本円で受取ることが可能となる。
ステーブルコイン決済導入の背景と課題
海外ではステーブルコインによるクロスボーダー決済・送金が越境ECやグローバル取引で実際に利用され始めている。一方、日本のEC事業者が受け付けられる決済手段は銀行送金やクレジットカードが中心で、海外の買い手が希望する決済手段に対応できないために購入機会を逃している可能性がある。ステーブルコインの受け入れには保有・管理体制や規制への対応が必要であり、この負担が導入の障壁となっていた。
「トレーダム ペイメント」の仕組みと強み
「トレーダム ペイメント」は、海外の買い手がステーブルコインで支払い、日本企業は日本円で受け取れるサービスである。本事業は2026年6月1日施行の改正資金決済法におけるクロスボーダー収納代行の経過措置を前提に運営されている。EC事業者は自社でステーブルコインを保有・管理する必要がなく、導入負担を大幅に軽減できる点が特徴だ。
アピリッツとトレーダムの連携イメージ図、加盟店申込みからステーブルコイン支払いと日本円入金までの流れを示す
連携の意義と今後の展開
アピリッツはEC・Webサービスの構築と運用を数多く手がけ、顧客企業のシステム開発・運用を通じて決済機能導入を支援する立場にある。今回の契約により、アピリッツが支援する企業に対して「トレーダム ペイメント」を紹介し、トレーダムとの加盟店規約締結を推進する。また、アピリッツが構築・運用するECサイトやWebサービスへの「トレーダム ペイメント」の組み込みなど、開発面での連携も検討する。
両社の代表は、日本の事業者が世界市場とシームレスにつながる決済環境の構築を目指すとコメントしている。アピリッツの和田順児CEOは、海外販売に取り組む顧客から決済手段に関する相談が増えていると述べ、トレーダムの浦島伸一郎Co-CEOと阪根信一Co-CEOは、日本のEC事業者がステーブルコイン決済の流れを取り込めるインフラ整備の重要性を強調した。
越境EC決済の新たな選択肢に
今回の提携は、日本の越境EC事業者にとってステーブルコイン決済を導入する現実的な選択肢を提供するものだ。とりわけ、アピリッツが持つECサイト構築・運用の顧客基盤と、トレーダムの規制対応型決済サービスが組み合わさることで、技術面・法規制面の両方で導入ハードルが低減される。今後、実際の組み込み事例が増えれば、日本企業の海外販売における決済手段の多様化が加速する可能性がある。