2027年ヒット予測1位はチタン製フライパン、「セルフ消費」が鍵に
2027年ヒット予測、1位はチタン製フライパン
商品比較サービス「マイベスト」を運営する株式会社マイベストは、2026年秋の閲覧データに基づく「2027年ヒット予測」を発表した。2026年9月1日から10月18日の期間に前年同期比で大きく伸びたジャンルをランキング形式で示しており、消費行動の変化を浮き彫りにしている。
2027年ヒット予測TOP10の閲覧増加率を示す横棒グラフ、チタン製フライパンが突出している傾向
「セルフ消費」の流れが拡大
同社は今回のトレンドを「セルフ消費」と名付け、これまで店舗や業者に任せていた作業を自ら行うための道具の需要が高まっていると分析する。ランキングTOP10のうち5つがこの流れに該当するという。
マキネッタとSIMフリースマホの伸びマキネッタ(直火式コーヒーメーカー)は前年比3.1倍の伸びを見せた。背景にはカフェや家庭用コーヒーの値上げが続き、自宅で手軽に濃厚なコーヒーを淹れたいというニーズがある。SIMフリースマホは同2.8倍で、iPhoneや大手キャリア端末の値上げを受け、通信会社に依存しない端末選びが広がっている。
セルフ消費の注目項目を示すグラフ、マキネッタやSIMフリースマホなど自分で選ぶ商品の伸びを表示
電動工具と家庭菜園の需要
充電式電動ノコギリ(同3.2倍)や小型ブロワー(同4.5倍)は、人手不足や資材高騰でDIY需要が増加した。家庭菜園向け野菜種子(同4.2倍)は、野菜価格の高騰を背景に自家栽培への関心が高まっている。
「少しいいもの」へのシフト
ランキング1位のチタン製フライパンは前年比14.6倍と突出した伸びを示した。2026年4月にPFAS(有機フッ素化合物)の一部が水質基準対象となったことで素材への関心が高まり、高品質な調理器具への買い替え需要が加速したとみられる。また、圧力IH炊飯器(同4.4倍)は、米価下落を機に「安く買う」から「おいしく炊く」へと消費者の関心が移行している。
高齢者向けプロテインの増加
高齢者向けプロテイン(同3.2倍)は、フレイル予防に関する研究発表やシニア向け商品の相次ぐ発売を背景に、健康意識の高まりが消費に結びついている。
「ながら」消費の広がり
電動ちりとり(同6.9倍)は、掃除機の出荷台数が減少する中で手軽な掃除需要を捉えた。耳を塞がない“ながら聴き”イヤホン(同3.1倍)は、ランニング人気と安全性重視のトレンドに加え、Omdiaの予測では2026年に全世界出荷4,000万台が見込まれており、2027年には定番商品となる可能性がある。
冬支度関連の閲覧増加を示すグラフ、スチーム式加湿器や防寒用品の伸びが目立つ表示
前倒しの冬支度が加速
冬に読まれるジャンルが今年は10月時点で前年を大きく上回った。インフルエンザの流行が1999年以降2番目の早さで始まったことや、寒さ対策の早期化が背景にある。スチーム式加湿器や電気毛布などの需要が拡大しており、消費電力の違いも比較しながらの購入判断が求められる。
セルフ消費が示す2027年の消費トレンド
本予測は、物価高騰や社会環境の変化が消費者の行動を「外注から自己完結」へとシフトさせている実態を鮮明にした。単なる節約志向ではなく、自分で選び・作り・管理する能動的な消費スタイルへの進化と言える。EC事業者にとっては、こうしたニーズに応える商品ラインナップの充飾や、比較情報の提供が競争力の鍵となる。