EC運用で作業が止まる時間、トラブル44.0%と日々の運用45.8%が拮抗

EC運用で作業が止まる時間、トラブル44.0%と日々の運用45.8%が拮抗

クラウドEC構築プラットフォーム「メルカート」を手がけるメルカートが2026年10月21日に発表した「EC運用の実務調査」第2弾により、EC事業の実務担当者の96.0%が本来やりたい業務を中断される経験を持つことが明らかになった。作業が止まるきっかけは、セキュリティ対応や不具合などのトラブル(44.0%)と、ベンダーとのやり取りや手作業などの日常運用(45.8%)でほぼ拮抗している。

業務が止まる主な要因、トラブルと日常運用が拮抗

調査はEC事業の実務担当者400名と、過去3年以内にECシステムを入れ替えた企業の担当者200名を対象に実施。本来の業務が止まる場面として最も多かったのは「セキュリティ対応(脆弱性・パッチ適用・診断等)の発生」で24.8%、次いで「不具合・トラブル発生時の原因確認・対応」が19.3%を占めた。一方、日常運用では「ベンダー・制作会社への依頼や確認のやり取り」が20.8%、「システムでできないことを手作業で埋める」が14.5%、「管理画面の作業が煩雑で時間超過」が7.8%と続く。

作業が止まる要因EC運用で作業が止まる主な要因と割合の概要図

セキュリティ対応者の73.7%が月10時間以上を費やす

不具合対応やシステムアップデートに月10時間以上を費やす担当者は全体の57.8%に上る。特にセキュリティ対応を理由に挙げた層では73.7%が10時間以上を消費し、挙げなかった層(54.9%)との差は18.8ポイントに達した。対応時間が長いほど販促施策の延期・断念経験率も高まり、20時間以上の層では89.8%が影響を受けている。

セキュリティ対応比率セキュリティ対応が最多で24.8%、トラブル計44.0%を示す図

アップデート後のマニュアル修正や社内周知が常態化

システムのアップデートや改修後、52.3%が業務手順やマニュアルの修正を、46.5%が社内への周知・説明を必要としている。対応時間が長い層ほどマニュアル修正の割合が高まり、20時間以上の層では69.3%に達する。

アップデート後の作業更新のたびに業務手順やマニュアル修正が発生する割合52.3%を示す図

システム入れ替え後も残る想定外の負担

ECシステムを入れ替えた企業の担当者の39.0%が「保守・更新の負担が想定より重かった」と回答。37.0%が「サポートの対応範囲が想定より狭かった」、30.0%が「管理画面の日々の作業が想定より煩雑だった」と感じている。新しいシステムでも運用負荷が解消されない実態が浮き彫りになった。

日常の小さな中断が積もるコスト

本調査は、EC運用の停滞がトラブル発生時だけでなく、日常業務の細かな非効率によっても生じていることを示す。特に、セキュリティ対応に追われる層ほど販促機会を逃しやすく、システム更改後も保守やサポート範囲にギャップが残る点は、EC事業者がシステム選定の際に運用負荷まで評価する必要性を浮き上がらせる。トラブルへの備えと同時に、日常運用の効率を改善する施策が競争力の鍵となるだろう。

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