テックファームAI活用によるシステム継承モデル確立ことりっぷ保守開発で実践
AIを活用したシステム継承モデルを確立
テックファームは、従来属人化しやすかった大規模システムの保守・開発引継ぎにAIを活用する独自の「AI×システム継承」モデルを確立し、昭文社が運営する旅メディア「ことりっぷweb」の保守開発プロジェクトで実践した。AIによるソースコード解析やドキュメント自動生成を取り入れることで、短期間かつ高精度な運用体制の構築を可能とした。
旅メディア「ことりっぷweb」のトップページ画面。観光地や新着記事が紹介されています。
複雑化するシステムの引継ぎ課題
長期間にわたり運用されてきた大規模なウェブサービスでは、機能追加や改修の積み重ねによりシステム構造が複雑化し、担当者依存度が高まることで引継ぎや新規体制への移行が難航する事例が業界全体で多発している。スムーズな保守・開発体制の引継ぎは、サービス維持や進化において重要な課題となっている。
AIによる工数削減とスピード向上
テックファームのモデルでは、AIが膨大なソースコードの解析や、設計書・構成図・画面遷移図といったドキュメント生成、不具合のログ解析支援を実施。これにより、上級SEが長期間かけて属人的に対応していた上流工程の業務を効率化し、最大38%の工数削減を見込む。結果として、短期間で高精度な運用体制移行が実現し、保守開発のスピードと対応力が向上している。
- AIによるソースコード解析で全体像を迅速把握
- 設計書や画面遷移図などドキュメント自動生成
- AIによるログ解析で障害対応を迅速化
業界標準化と新サービス展開
今回得られたAI引継ぎスキームは、2025年10月開催の「AI駆動開発カンファレンス2025秋」で事例発表予定。テックファームは自社システム保守支援サービス「RescueTech」へも本モデルを組み込み、AIを中核とした運用・再生開発ソリューションとして展開を進める。今後は社内外での標準化を見据え、エンジニアリングの持続可能性向上に取り組む方針だ。
AIレコメンド機能導入など継続的なAI活用
テックファームは2024年4月、ことりっぷwebにAIレコメンド機能を導入し、ユーザー体験や回遊性向上に寄与してきた。今回の保守開発引継ぎもAI活用の新たな展開となり、属人化リスクの低減やスムーズな体制移行が可能となった。今後もシステム基盤の安定化と進化を支え、ユーザー数拡大やEC売上増加といったことりっぷの中長期的成長を後押しする。
AI活用による運用体制移行の新潮流
AIによるシステム継承の実践は、属人化リスクを低減し、保守・開発現場の効率化とスピード向上を実現する。今後、業界全体でAIを中核とした運用標準化が進むことで、エンジニア人材不足やシステム老朽化といった社会課題の解消にも寄与する可能性が高まっている。