越境EC未参入企業の半数が1年以内参入を検討 集客と国際配送が主要課題に

越境EC未参入企業の半数が1年以内参入を検討 集客と国際配送が主要課題に

越境EC未参入企業の半数が1年以内の海外展開を計画

ZenGroup株式会社が2025年12月に実施したアンケート調査によると、日本企業の越境EC未参入事業者のうち50.0%が1年以内の海外市場進出を検討していることが分かった。国内市場の縮小を背景に、多くの事業者が新たな成長機会を海外に見出している。

海外販売有無円グラフ現在ECサイトで海外販売をしているかを示す円グラフ。51.3%が「はい」、48.7%が「いいえ」と回答。

販売形態による課題の違い

越境ECに取り組む企業の販売形態は「自社ECサイト」が45.3%で最多となり、「越境ECモール」が37.7%、「海外現地ECモール」が17.0%と続く。自社ECサイト運営者は64.3%が「国際配送」を課題とし、モール出店者では56.3%が「集客」を課題視している。これにより、販売チャネルごとに直面する障壁が大きく異なる実態が浮き彫りとなった。

販売形態と参入時期グラフ海外販売の形態(自社ECサイト、モール等)と未参入者の参入予定時期を示すグラフ。

主要障壁は集客と国際配送 言語対応課題は後退

調査では「集客」(53票)と「国際配送」(39票)が越境EC展開における二大障壁として挙げられた。一方で、従来高いと思われていた「言語対応」は20票にとどまり、AIや翻訳ツールの普及によって言語課題は後退したことが示唆される。

海外展開の課題棒グラフ海外販売の検討・拡大時に感じる課題(集客、国際配送など)を棒グラフで可視化。

市場調査・柔軟な物流戦略がカギ

集客面では、国・地域ごとに異なる消費者ニーズへの対応が不可欠であり、小規模なテストマーケティングによる市場調査から始めることが有効とされる。物流面では、デミニミス・ルール撤廃や通関・税制の改正など、国際情勢の変化に合わせて専門家や物流パートナーと連携する柔軟な配送戦略が求められる。

今後の海外展開にはマーケティングと物流強化が不可欠

言語対応のハードルが下がる中、日本企業の越境EC進出は今後さらに加速する可能性が高い。一方で、集客と国際配送の課題を克服できるかが成否の分水嶺となる。販売形態やターゲット市場に応じたマーケティング戦略と国際物流体制の強化が、持続的な海外成長へのカギとなるだろう。