富士ソフト・モバオク共同事業戦略説明会レポート

富士ソフト・モバオク共同事業戦略説明会レポート

富士ソフトとモバオクが共同事業戦略を発表

2025年6月12日、アキバプラザで富士ソフト株式会社と株式会社モバオクが共同事業戦略説明会を開催した。本説明会では、富士ソフトによるモバオクのグループ入りの背景や狙い、両社の今後の事業戦略について説明が行われた。

共同事業説明会の集合写真富士ソフトとモバオクの経営陣3名が共同事業戦略説明会でパネルを持ち記念撮影しています。

富士ソフトの事業方針とモバオクグループ入りの狙い

冒頭では、富士ソフト株式会社 取締役 専務執行役員の大迫館行氏が登壇。富士ソフトは創業以来、積極的なM&Aを軸に成長してきたとし、モバオクのグループ入りもその一環であると説明した。同氏は、富士ソフトが500超のECサイト構築実績と1,000名を超えるエンジニアを擁することに触れ、これらのノウハウを活用し、モバオクの事業成長とサービス向上を加速させる考えを示した。

スーツ姿の男性登壇者富士ソフト株式会社 取締役 専務執行役員 大迫館行が事業方針について発表

また、モバオクが培った知見を富士ソフトの他顧客にも波及させることで、ネットサービス事業のさらなる成長を目指す方針も示された。

リユース市場拡大を背景としたモバオク新戦略

続いて、株式会社モバオク 代表取締役社長CEOの小一原宏樹氏が、モバオクの新体制と経営戦略を発表した。小一原氏は、CtoC-EC市場が拡大を続けており、リユース市場は2030年に4兆円規模に成長するとの予測を示した。背景にはSDGsやエシカル消費、推し活に代表される新たな消費行動の広がりがあるという。

スーツ姿の男性登壇者株式会社モバオク 代表取締役社長CEO 小一原宏樹が新体制や経営戦略について語る様子

モバオクは「みんなの熱量が世界を変える」という新スローガンのもと、従来のCtoCやBtoC取引に加え、ユーザー/コミュニティの購買行動データを企業に提供するCtoB(Community to Business)モデルの推進を新たな成長の柱とする。これにより、企業のマーケティング活動支援にも注力する方針を示した。

コミュニティECへの進化とサービスアップデート

モバオク取締役COOの小田切航平氏は、成長するCtoCマーケットの中で、熱量の高いマイクロコミュニティの存在に着目。モバオクは「コミュニティやヒト」でマッチングする新しいコミュニティECを目指し、従来の個人間取引サービスとは差別化を図る。イベント・オークションやコミュニティECを通じてファンやコミュニティ同士の交流・拡散を促進し、生成されたコミュニティデータを企業活動に活用していく考えだ。

眼鏡の男性登壇者株式会社モバオク 取締役COO 小田切航平がサービスアップデートについて説明

こうした施策によって、EC市場における熱狂的なコミュニティの循環を創出し、ユーザー体験や企業価値の向上を図る狙いがある。

CtoBモデルとコミュニティECの台頭

富士ソフトによるモバオクのグループ化は、リユース市場の拡大とEC市場の多様化を背景に、CtoBやコミュニティECといった新たな成長モデルへの挑戦を加速させる。従来のCtoC型ビジネスに加え、コミュニティデータをマーケティングに活用する流れは他社にも波及する可能性が高く、EC業界の事業構造変革を促す一石となりそうだ。