しくじりECカンファレンス失敗から逃げなかった企業が変えた未来開催レポート

しくじりECカンファレンス失敗から逃げなかった企業が変えた未来開催レポート

失敗から学ぶEC事業の最新知見が集結

2025年6月23日、神田明神ホールで『しくじりECカンファレンス 失敗から逃げなかった企業が変えた未来』が開催され、EC業界の現場で実際に起きた“失敗”と、その克服を通じた成長戦略が共有された。企業の経営層や現場リーダー約200名が集い、粘り強さや挑戦の重要性について実体験ベースの知見を交換した。

パネルディスカッション風景しくじりECカンファレンスで登壇者によるパネルディスカッションが行われている様子。

基調講演「しくじりをチャンスに変える組織文化」

イベント冒頭では、隣接する神田明神の神職による商売繁盛祈願の祈祷が行われた。その後、Babson大学アントレプレナーシップ准教授・山川恭弘氏が基調講演に登壇。「やってみなければ分からない」という挑戦の姿勢と、許容できる失敗を重ねて学びを最大化する組織文化の重要性を強調した。自身の調査や理論をもとに、仲間と共に失敗を乗り越えることが組織全体の成長に繋がると指摘した。

実践事例に学ぶEC事業の壁突破

パートナー企業によるセッションでは、Shopifyを活用した変革事例やKPI設計の失敗からのV字回復など、EC事業者が直面する課題とその克服プロセスが語られた。たとえば株式会社RESORTは、10年連続で前年割れだった事業を3年で25%成長に導いたKPI再設計手法を公開。各社のリアルな“しくじり”体験談は、再現性の高いノウハウとして参加者の関心を集めた。

パネルディスカッション「V字回復の分岐点」

山川准教授をモデレーターに、登壇4社によるパネルディスカッションが行われ、「なぜ、あの会社は立ち直れたのか?」をテーマに失敗からの回復要因を多角的に議論。積極的なチャレンジとその後の学習、KPIの客観的な評価、適切な方向転換の実践が、企業の復活を分けるポイントであることが浮き彫りになった。

ディスカッションの全景しくじりECカンファレンスのパネルディスカッション全景。複数の登壇者が意見を交わしている。

特別対談「転んでも立ち上がるリーダーたちへ」

ビジネス動画メディア『ReHacQ』の高橋弘樹氏とエクスコムグローバル西村誠司氏による公開対談では、30年にわたる経営の失敗と成功の実体験が赤裸々に語られた。西村氏は「失敗の数だけ学びがある」「数字が伸びなければ失敗とみなし、方向転換することが重要」と語り、粘り強さや苦労を積み重ねることの意義を強調。参加者からの質疑にも具体的に答えた。対談の模様は後日YouTubeチャンネルで公開予定。

ネットワーキングと今後の展望

カンファレンス終了後のネットワーキングセッションでは、EC事業者同士が活発に情報交換を図り、新たなビジネス連携の芽が生まれた。失敗を隠すのではなく共有し合う文化が、業界全体の進化につながることを再認識させる場となった。

失敗共有がEC業界成長の起点に

今回のしくじりECカンファレンスは、単なる成功事例の披露でなく、失敗をオープンに語り合うことで業界全体の知見を底上げする試みだった。挑戦を恐れず、失敗を学びに変える組織文化や実践的なKPI運用ノウハウなど、EC事業者にとって極めて実用的な内容が多かった。今後もこうした失敗知見の共有が、競争力あるEC業界形成のカギになるだろう。