子どもECブランドによる探究学習型学園構想と“得意を価値にする”実践の波及

子どもECブランドによる探究学習型学園構想と“得意を価値にする”実践の波及

トワニエールが目指す探究学習型学園構想

子ども向け化粧品・健康食品のECブランド「トワニエール」は、「探究学習」を軸とした学園の設立を目指す新構想を明らかにした。自社の事業を通じて得た知見と社内実践を、子どもたちの学びの場に還元することが狙いだ。

なぜECブランドが教育事業に参入するのか

トワニエールは、成長期の子ども向け商品や匿名相談サービス『相談箱』を展開する中で、年間80~100件の悩み相談を受けてきた。その内容は商品に関するものにとどまらず、「将来が不安」「自分の価値が分からない」といった自尊感情への揺らぎも多い。こうした現場の声が、子どもたちの“自己肯定感”や“得意”を育む教育環境の必要性を後押しした。

相談箱サービス画面トワニエールが提供する匿名お悩み相談サービス「相談箱」の紹介画面。子どもたちの悩みに寄り添います。

日本の子どもの自尊感情は依然低水準

こども家庭庁の2023年度調査によると、「自分自身に満足している」と答えた日本の子ども・若者の割合は57.4%で、2018年度より12.3ポイント改善したものの、諸外国と比べて依然低い水準にとどまっている。

自尊感情の国際比較表日本や海外の子ども・若者の自尊感情の割合を比較したグラフ。日本は依然として低い水準です。

“得意を価値にする”社内実践から教育現場へ

トワニエールを運営する株式会社prismaは、2020年の設立以来、「得意を見つけ、活かし、価値にする」ことを企業理念とし、社内研修やキャリア支援を通じて社員の主体的な成長を促してきた。この実践を、子どもたちの探究学習に活かす方針だ。

子どもの探究学習風景子どもがロボット教材を使って熱心に学習や工作に取り組む探究学習の様子です。

学園の設計と地域・グローバル連携

  • 子ども一人ひとりの得意を見つけ、伸ばす学び
  • 自己重要感を育み、挑戦を後押しする環境
  • 学びを実践につなげる場

学園構想の実現に向けて、社内で培った教育プログラムの精度向上や、近隣幼稚園・家族との地域交流イベント、海外教育機関との情報交換も進行中。世界の教育事例を取り入れつつ、日本の子どもたちが自分らしく挑戦できる環境を目指す。

付箋を使ったワークショップテーブルにたくさんのカラフルな付箋が並び、参加者が意見を出し合うワークショップの様子です。

ECブランドとしての社会的使命と今後の展望

トワニエールはこれまで4.7万人超の顧客と接点を持ち、商品やサービスを通じて子どもの悩みに寄り添ってきた。今後は教育分野へも踏み出し、子どもたちが自分らしく挑戦する場の創出を続ける構えだ。

ECと教育を融合した新たな事業展開

トワニエールによる学園構想は、ECブランドが単なる商品提供に留まらず、子ども一人ひとりの成長や自己肯定感の向上に本質的に向き合う事業の先例となる。社内人材育成のノウハウと現場で得た子どもたちの声を教育分野に還元する試みは、今後のEC企業にとってソーシャルインパクト創出の新たな指針となる可能性がある。