Moloco調査にみるスマホアプリ利用と消費行動変化
アプリ中心の消費行動が鮮明に
AIパフォーマンス広告企業Molocoは、日本のスマートフォンユーザー2,000人を対象にした「スマホアプリ利用動向に関する調査レポート」を発表した。調査からは、アプリの利用時間がWebサイトを大きく上回り、アプリが消費行動や意思決定の主要な起点となっている実態が明らかとなった。
アプリの利用時間と主導的役割
スマホユーザーが日常的に利用するアプリ数は平均31.6個。1日あたりのアプリ利用時間はWebサイトを35%上回り、SNSや金融、動画など主要サービスのほぼすべてでアプリがWeb利用を凌駕した。ユーザー体験の重視が、アプリの利用増加を牽引している。
アプリとWebサイトの平均利用時間や利用サービスの違いをグラフで比較した調査結果です。
アプリ経由で消費拡大 新たなコマースハブへ
過去3年以内にWebからアプリに切り替えたユーザーのうち、23%が「利用金額が増加した」と回答。ECモールの月間平均利用金額は7,313円、金融・お金管理アプリは6,531円、ファッションブランド系アプリは3,359円と、アプリが消費額の拡大に寄与している。
Webサイトからアプリに切り替えたことで利用金額が増加したユーザーの割合を示す図です。
公式アプリが購買行動に影響
日用品購入では45%のユーザーが、レストラン選択でも32%が「公式アプリを持つ店舗・チェーンを優先する」と回答。アプリインストールの有無がリアル店舗の利用選択に直結しつつある。
日用品購入やレストラン選択で公式アプリをインストールしている店舗を優先する割合を示しています。
情報探索もアプリ起点 高利用者ほど顕著
オンラインショッピングで高額利用者の36%(全体27%)が、まずインストール済みアプリで情報を検索すると回答している。消費の意思決定プロセスがアプリ主導に移行している。
高額利用ユーザーの3人に1人がショッピングアプリで検索する傾向を示したインフォグラフィックです。
アプリ内広告が行動喚起に寄与
アプリのインストール経路を見ると、アプリ内広告がきっかけとなった割合が29%で最多。Web広告(25%)、SNS広告(24%)を上回り、アプリ内広告の認知・行動喚起効果が際立った。
アプリ内広告をきっかけにアプリをインストールしたユーザーの割合を示すグラフです。
アプリファースト戦略が企業成長の鍵に
Moloco Ads日本事業責任者の有木剛氏は「デジタル行動の根本的変化により、Web中心の手法では限界がある」と指摘。アプリを基軸としたUX設計や広告配信、販促施策への転換が、今後の売上成長や中長期的な顧客関係構築に不可欠と強調した。
本調査は2025年7月、18~59歳のスマホユーザー2,000人を対象にインターネットで実施された。
アプリ主導の消費行動がもたらす市場変化
アプリ利用の増加が消費行動の変化やチャネルシフトを加速させている。特に公式アプリやアプリ内広告が購買意思決定に与える影響が顕著であり、EC・小売事業者はWeb中心からアプリ主導への戦略転換が急務となる。