日本とグローバルアパレル市場の相互関係性分析レポート発表
日本と世界のアパレル市場に関する最新分析
AIによるパーソナライゼーションサービスを展開するシルバーエッグ・テクノロジーが、日本とグローバルのアパレル・ファッション市場の相互関係性を分析したレポートを発表した。業界全体の課題や成長機会をデータとともに解説し、EC市場の現状と今後の戦略について示唆を与えている。
約200社の顧客データから見る日本市場の動向
同社が持つ約200社のアパレル・ファッション企業のEC売上データによると、コロナ禍での巣ごもり需要を背景に2021年まで大幅な成長が見られたが、2022年以降は実店舗回帰の影響で一時減速した。しかし2024年にかけて再び持ち直している。
約200社のアパレル企業におけるレコメンド利用売上の年次推移
一方で、売上に占めるレコメンド経由の比率は2020年をピークにやや減少傾向にある。これはOMO(Online Merges with Offline)戦略による個別最適化が進む企業と、従来型の施策にとどまる企業の二極化が進行していることが背景にあるとみられる。
日本市場のEC化率と消費者行動の変化
日本のアパレル業界は諸外国と比べて依然としてEC化率が低い。消費者は細やかな接客やブランド体験を重視する傾向が強く、グローバル市場との違いが浮き彫りとなっている。
また、EC売上の8割がモバイル経由となり、商品の発見の場がウェブサイトからソーシャルメディアへと移行している点も注目される。これにより、ソーシャル対応が進んだブランドの成長が顕著となる一方、従来型の集客中心のブランドは苦戦している。
価格競争とブランド体験の重要性
消費者の低価格志向が長期化し、アパレル商品のコモディティ化が進む中、価格以外のブランド価値の創出が喫緊の課題となっている。レポートでは、AIによるパーソナライズされた提案やライブコマースによる共感形成がLTV最大化やブランドロイヤリティ向上に寄与すると指摘している。
- OMO戦略による成功企業と苦戦企業の二極化
- ソーシャルメディアを起点とした新たな購買行動
- 価格競争から脱却するブランド体験の強化
OMOとパーソナライズが差別化の鍵
日本のアパレルEC市場は二極化が鮮明化し、OMOやパーソナライゼーションなど新たな顧客体験を提供できる企業が成長を加速させている。価格競争に留まらず、ブランド体験や個別最適化を強化することが生き残りのポイントとなりそうだ。