リテールメディアが生活者にもたらす購買行動とブランド指標への影響調査
電通デジタルが全国1,200人を対象にリテールメディアの影響を解析
株式会社電通デジタルは、リテールメディアの接触が生活者の購買行動やブランド認知にどのような影響を与えるのかを明らかにするため、「2025年 リテールメディア調査」を実施した。調査は全国の20~69歳男女1,200名を対象にインターネットで行われ、主要商品カテゴリー29種と主要流通業態を横断して分析された。
店頭が依然として主要な商品認知チャネル
調査によると、パソコンを除く全商品カテゴリーで、生活者は商品を最も多く店頭で認知している。特に「食品・スイーツ」「飲料」「日用雑貨」ではオフラインチャネルの存在感が際立った。
商品カテゴリーごとに、どのチャネルで商品認知が多いかを示した表
非計画購買は業態とカテゴリーで傾向が異なる
買い物時に予定外の商品を購入した非計画購買は、「食品・スイーツ」「飲料」「日用雑貨」が食品スーパーやコンビニ、ドラッグストア、バラエティショップで多く発生。一方、「ファッション」や「美容・コスメ」はバラエティショップやECモールで非計画購買が起きやすい傾向となった。
各流通業態での非計画購買経験を商品カテゴリー別に示したヒートマップ
流通アプリ内クーポンが購買意欲を大きく喚起
流通アプリ内のクーポンは全業態で購買行動への影響が高く、バラエティショップ、コンビニ、ドラッグストア、ECモールではユーザーの20%以上がその場で購入に至った。特にバラエティショップでは、流通アプリ内広告が購買促進やブランド指標向上にも強い効果を示した。
バラエティショップにおけるリテールメディア接触後の購買・ブランド指標への影響
ブランド指標の向上にも寄与
リテールメディア接触後のブランド指標では、バラエティショップのサイネージや流通アプリ内クーポン・広告、ドラッグストアアプリ内広告が商品認知や興味喚起、商品理解の面で高い効果を示した。ECモールアプリ内広告も興味喚起において高い影響力を持つことが分かった。
流通アプリ閲覧タイミングとリーチの質
オフライン業態の流通アプリは「会計時」だけでなく「買い物直前」や「お得情報確認時」など入店前にも多く利用されている。一方、ECモールアプリは「欲しいものができたとき」や「商品検索・比較」のタイミングでの利用が目立ち、リテールメディアが“買い物モーメント”の生活者に質の高いリーチができることが示された。
販促からブランディングまで広がるリテールメディアの戦略…
今回の調査から、リテールメディアは従来型の販促だけでなく、ブランド認知や興味喚起、商品理解などブランディング領域にも効果を発揮することが明らかとなった。流通アプリ内クーポンや広告の活用は短期売上の向上だけでなく、中長期的なブランド価値向上にも寄与し、今後の広告投資先としての戦略的重要性が増している。