ルビー・グループによる生成AI時代のEC業務改革戦略発表
ルビー・グループが生成AI時代のEC業務改革戦略を発表
EC支援サービスを展開するルビー・グループ株式会社は、2025年10月17日に開催した全社ミーティングで、今後の成長を見据えた「EC業務改革(BPR)」戦略への転換を発表した。国内EC市場が約541兆円規模へと拡大する一方で、EC業界では人材不足が深刻化している現状に対応する狙いだ。
ルビー・グループの全社ミーティングで発表された新戦略
BPOからBPRへ 業務プロセスの再設計を推進
これまで同社は、特に海外ラグジュアリーブランドを中心に、ECサイトの構築から運営、物流までを一括して請け負うBPO(業務委託)パートナーとして事業を展開。顧客企業の売上成長に寄与してきた。今回の戦略転換では、従来の業務代行を超え、クライアントの業務プロセス自体を再設計するBPR(Business Process Reengineering)パートナーへの進化を掲げている。
具体的には、日々の運用を担うことで短期的な人手不足課題を解消する一方、業務の現場で得た知見を活かし、根本的な業務フローの見直しやシステム導入を提案・実装。EC事業者の中長期的な「仕組み化」と業務効率化を支援する。
実行力とエンジニアリング力で差別化
ルビー・グループの強みは、現場を深く理解した実行力と、親会社イルグルムグループとの連携によるエンジニアリング力にある。BPO事業で培った「手を動かす」実行部隊としてのノウハウに加え、グループ内のテクノロジーと専門人材を活かし、実効性の高い業務改革を推進する。
また、現場知見を体系化する「知の集約プロジェクト」や新設予定のコンサルチームを通じて、提案力の強化も図る。
売上667%増 成長を支える経営基盤
イルグルムグループのコマース事業では、EC構築システム「EC-CUBE」やルビー・グループの運用・物流機能を垂直統合。2021年の3億円から2025年には20億円と、セグメント売上を約667%成長させた。ルビー・グループ単体でも2025年9月期に営業利益のV字回復と通期黒字化を達成し、今後の投資と変革を支える基盤が強化された。
AIエージェント活用による業務の自動化へ
今後は、グループ全体で掲げる「CHANGE OS, FOR AI ERA」のスローガンのもと、生成AIや自律型AIエージェントの導入を推進。BPOで現場理解し、BPRで業務を「仕組み化」したうえで、最終的にはAIエージェントが自律的に業務を遂行する構想を描く。これにより、EC事業者のリソース不足を解消し、より良い顧客体験創出への注力を可能にすることを目指す。
EC業界の人材不足解消と成長戦略の両立
市場規模の拡大と人材不足という逆風の中、ルビー・グループはBPOからBPRへの転換を通じて、EC事業者の根本的な業務効率化と自動化を支援する方針を明確にした。テクノロジーと現場力を組み合わせたアプローチは、今後の業界標準にも影響を与える可能性がある。