老舗メーカーオーロラの自社EC成長戦略
モール全盛時代に自社ECへ挑戦した背景
国内EC市場ではモールECの利便性が高まる一方、手数料の上昇や価格競争、ブランドイメージの希薄化といった課題が浮き彫りになっている。こうした中、傘やスカーフなど服飾雑貨を手がける老舗メーカーのオーロラ株式会社は、自社ECへのシフトに挑戦した。背景には、自社EC運用の専門知識不足や高い壁が立ちはだかる現状があった。
2020年から2023年までの自社ECとECモールの比率推移
「ただのコンサル」ではない伴走型支援
オーロラは2021年から3年間、ECコンサルティング企業の株式会社これからと連携。サイト構築や運用ノウハウの供給に加え、データ分析や集客、継続的なPDCAを両社が共創する体制を構築した。従来は「掲載するだけ」で終わっていた自社ECが、日々進化を重ねる「生きた店舗」へと転換したという。
オーロラ株式会社とコンサル会社メンバーが並ぶ集合写真。EC戦略の成果を紹介。
現場の気づきとデータ分析が生んだヒット商品
現場の仮説や顧客データを活用し、Web限定商品「東レ サマーシールド®」のプロモーションを強化。これが指名買い需要を喚起し、EC売上の成長を牽引した。
複数のカラフルな日傘が並ぶ商品イメージ
売上構造の変化と今後の展開
コンサルティング導入から3年間でEC事業は主力事業へ成長。2025年度は初年度売上をわずか5ヶ月で達成するなど、急速な拡大を記録している。今後はECを基盤に海外市場への展開も見据える。
ECサイトの年度ごとの売上推移グラフ
2026年に創業130周年を迎えるオーロラにとって、自社ECの成長は単なる売上増以上の意味を持つ。『ブランドの裏方』だったメーカーが、顧客と直接つながり自らブランドを語る存在へと進化を遂げている。
自社ECの内製化がもたらす事業変革
モール依存から自社ECへのシフトは、ブランドコントロールや利益率向上だけでなく、老舗メーカーの事業構造や市場戦略にも大きな変化をもたらした。専門人材との共創によるノウハウ内製化の流れは、今後さらに広がる可能性がある。
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