SECAI MARCHEによる東南アジア生鮮物流網拡充と資金調達
SECAI MARCHEが商船三井系CVCから追加資金調達
東南アジアにおける生鮮食品サプライチェーン構築を推進するSECAI MARCHE(東京都)は、2026年1月、商船三井グループのコーポレートベンチャーキャピタルであるMOL PLUSを引受先とする追加資金調達を実施した。今回の資本参入により、日本大手物流3社が参画する同社のコールドチェーン構想は、点在的な改善からアジア広域でのインフラ整備へと進化する。
SECAI MARCHEのスタッフ集合写真(2026年1月)
日本大手物流との連携で冷蔵物流網を広域化
SECAI MARCHEはこれまで、東南アジアで生産者と飲食・小売需要家をつなぐ産直ECおよびフルフィルメント機能を展開してきた。直近の資金調達ラウンドにはヤマトホールディングス、NIPPON EXPRESSホールディングス系のCVCも参加しており、日本の物流知見とネットワークが結集されている。MOL PLUSの参画によって、今後は海上輸送も含めたクロスボーダーでの温度管理や、切れ目のないコールドチェーン構築・拡張が可能となる。
食品ロス削減やサプライチェーン高度化へ
新たな物流網の整備は、輸送時の温度逸脱や需給ギャップ、リードタイム不確実性の解消につながる。これにより、食品ロス削減や生産者の販路拡大、持続可能な農業支援、アジア域内での安定供給促進などの社会的インパクトが期待される。SECAI MARCHEは、物流を単なるコスト要素ではなく、社会課題解決の基盤として再設計し、事業を拡大する方針だ。
重点投資領域と今後の展開
- 物流・コールドチェーン網の拡充(主要都市拠点強化、温度管理型配送網整備、運用標準化)
- サプライチェーンシステム高度化(需給最適化、データ活用による価格/在庫/配送計画の精緻化)
- プロダクト・サービス拡張(取扱品目拡充、日本の輸出プラットフォーム化)
- 組織体制・パートナー網強化(人材採用、現地パートナーシップ拡大)
MOL PLUS CEO阪本氏が語るSECAI MARCHEの強み
MOL PLUS CEOの阪本拓也氏は、同社の現場視察で温度管理を徹底したオペレーションに高い評価を寄せる。物流業の伝統的な受託型モデルに対し、SECAI MARCHEは自ら商流と物流を構築し拡大するチャレンジを実行している点が特徴であり、今後も双方が学び合いながら事業拡大を目指すとコメントした。
冷蔵物流の広域インフラ化がもたらす波及効果
SECAI MARCHEによる日本大手物流との連携強化とコールドチェーン拡充は、東南アジアの生鮮流通インフラを一段と底上げする可能性が高い。食品ロス削減や農業支援といった社会課題の解決に加え、ECを含む食流通の効率化・高度化が進むことで、域内市場全体への波及効果が期待される。