貝印公式オンラインストア刷新とシステム統合による運用自動化
貝印が公式オンラインストアをメルカートで全面リニューアル
刃物メーカー大手の貝印株式会社は、クラウドEC構築プラットフォーム「メルカート」を導入し、公式オンラインストア「KAIストア」の全面リニューアルを実施した。今回の刷新では、従来分散していた複数サイトの統合と運用プロセスの自動化が図られ、ベンダー依存やシステムのブラックボックス化といった課題解消に取り組んだ。
KAIストアのトップページで、包丁や福袋などのおすすめ商品や特集バナーが並ぶ商品一覧画面です。
複数サイトの統合と属人化からの脱却
旧来のKAIストアでは、長年の改修による仕様の複雑化や管理業務の分散、ベンダーへの依存が大きな課題となっていた。今回のリニューアルでは、料理教室関連などの周辺サイトを含めて統合し、会員管理や受注管理などのバックエンド機能も一元化。システムのブラックボックス化を解消し、運用の属人化から脱却した。
これにより、従来は都度ベンダー調整が必要だったバナー差し替えや特集ページ作成といった日々の更新作業も、社内スタッフが管理画面から即時に対応できるようになった。情報発信や販促施策のスピードアップにつながっている。
データ統合と業務フロー自動化で運用効率化
リニューアル前は、MA(マーケティングオートメーション)やレビュー、レコメンドなどのツールが個別導入されており、データや運用が分断されていた。今回の刷新では、ECサイトや料理教室事業など複数チャネルのデータを共通基盤(CDP)に統合。誕生日メールや再購入促進施策(F2施策)など、顧客データを活用したシナリオ配信を段階的に開始している。
メルカートによるデータ統合と分析、CRMやUGC連携の仕組みを図解したインフォグラフィックです。
また、従来は手作業で行っていた料理教室関連のデータ集計や分析も効率化。施策実行から検証・改善までのサイクルを短縮し、継続的な売場改善と運用効率向上を実現している。
メルカート導入による事業成長への期待
メルカートは中堅・大手企業向けの国産SaaS型クラウドECプラットフォームで、AIとデータ統合に強みを持つ。導入企業の平均売上成長率は480%に達しており、高度なマーケティング機能や業務効率化支援、LTV(顧客生涯価値)向上の実績もある。
今回のKAIストアリニューアルでは、ベンダー依存からの脱却、運用自動化、データ活用促進による「攻めの運用体制」確立を目指す。今後はデータドリブンな施策やPDCAサイクルの高速化を通じて、さらなるオンライン売上拡大や顧客体験向上が期待される。
EC事業の統合と自動化がもたらす成長加速
今回のKAIストア刷新は、業務フローの自動化とデータ統合により、属人的な運用から脱却し事業成長の基盤を強化した事例といえる。EC運営の迅速なPDCAサイクルや多チャネルデータ活用は、競争の激しいオンライン市場での差別化やLTV向上を牽引する要素となる。今後、同様の課題を抱える大手ブランド・メーカーのEC刷新事例が増える可能性が高い。