オンラインショッピング利用者の約3割が直近3ヶ月でクレジットカード決済エラー経験
3割が決済エラーを経験 購買行動や信頼感に影響
YTGATEが2025年5月に実施した調査によると、全国の20~60代オンラインショッピング利用者302名のうち、約30%が過去3ヶ月以内にクレジットカード決済の失敗を経験していることが明らかになった。決済エラーの発生は利用者の購買行動やECサイトへの信頼感に直接的な影響を及ぼしている。
オンラインショッピング利用者のうち、過去3ヶ月以内にクレジットカード決済に失敗した割合を示す円グラフです。
エラー経験者の約半数が理由不明 約9割は購買継続
決済エラー経験者のうち、約87%は1~3回の失敗でとどまっており、極端に頻発するケースは少数だった。しかし、約50%が「理由が分からなかった、あるいは表示されなかった」と回答。エラーの内容が伝わらないことが利用者の不満や不安を増幅させている。
クレジットカード決済失敗時に理由が表示されたか、または覚えていないかの割合を示す円グラフです。
一方、エラー発生後も約90%以上の利用者は別のカードや代替手段で購入を継続しており、完全な機会損失は限定的となっている。しかし約6.6%は購入を諦める、または他サイトで購入するなどの離脱行動に至っている。
決済エラー時に購入を諦めたり他サイトで購入した割合を示す棒グラフ。大半は諦めていません。
不正利用増加と3Dセキュア義務化 承認率低下の背景
日本国内のクレジットカード不正利用被害額は2016年の約140億円から2024年には555億円にまで急増。不正の9割以上は番号盗用によるもので、ECサイトを介した被害が深刻化している。こうした背景から、2025年3月にはEMV 3Dセキュア導入が義務化され、決済プロセスのセキュリティ強化が進められている。
ただし、認証ステップ増加により決済エラー発生も増加傾向にあり、カード会社は不正検知強化のため、少しでも疑わしい取引には承認を控えるケースが目立つ。EC事業者は不正利用対策と承認率向上、カート放棄防止のバランスに苦慮している。
エラー体験の感情的影響と事業課題
決済エラー経験者の約29%が「イライラ・怒り」を感じ、約5.6%がブランドやサイト離脱を検討するなど、ネガティブな感情体験が購買行動やロイヤルティに影響を及ぼしていることが分かった。エラー発生時の理由明示や代替手段誘導の強化が、EC事業者や決済プロバイダーに求められている。
決済エラー発生時に利用者が感じたイライラや怒りなど、感情の分布を示す円グラフです。
セキュリティ強化とユーザー体験両立の重要性
不正利用対策強化に伴う承認率低下や決済エラー増加は、利用者の離脱やブランド毀損リスクを高めている。今後はセキュリティ維持とユーザー体験向上を両立する決済設計と、エラー時の分かりやすい理由説明・代替手段提示がEC事業者の競争力強化に不可欠となる。