EC事業者における決済承認率改善ニーズ調査
決済承認率の重要性が浮き彫りに
YTGATEが2025年5月に実施した調査によると、全国のEC事業者309名のうち、約76%が決済承認率の改善に強い意欲を示していることが分かった。特に年商100億円以上の大手企業では、決済承認率(オーソリ承認率)への問題意識が高く、経営課題として認識されている。
年商規模別にEC事業者の決済承認率認知度を比較した棒グラフです。
認知と改善ニーズに規模間格差
調査では、全体の62.4%が決済承認率の意味を詳しく知らなかったと回答。一方で年商100億円以上の企業では「内容までよく知っている」とする割合が約30%に達し、規模が小さいほど認知度が低い傾向が明らかとなった。
年商規模ごとに決済承認率向上のニーズを示した棒グラフ。大手ほど高い傾向。
3Dセキュア義務化が現場に影響
2025年3月よりEMV 3Dセキュアの義務化が始まり、認証ステップの増加による決済エラーやカゴ落ち(カート放棄)が課題として浮上している。不正利用リスクの高まりやカード会社の承認基準厳格化も、EC事業者の売上機会損失につながるとの声が多数寄せられた。
自由回答では「不正利用増加や限度額超過で本来の顧客決済が拒否される」「エラーや認証遅延による顧客不満」「社内での承認率改善の必要性」など、現場の切実な課題が語られている。
承認率の可視化は経営指標に
調査対象の70.5%が、決済承認率の把握・改善を重要課題と認識。可視化は単なるオペレーション効率化ではなく、売上の流れを守る経営指標としての意識が高まっている。YTGATEでは大手向け分析機能やコンサルティング、小規模企業向けの教育プログラム強化を進め、EC事業者全体の決済リスク低減と売上最大化を支援するとしている。
決済承認率はEC成長のカギに
決済承認率は、カート放棄や不正利用増加といったEC事業者の実務課題と直結する経営指標となっている。特に大手企業を中心に課題意識と改善意欲が顕著であり、今後は承認率の可視化・最適化が売上成長とリスクマネジメントの両輪となる。自社の現状把握と改善アクションが、競争力強化に直結する時代が到来している。