BFCMおよび年末商戦にみる日本消費者動向調査
BFCMと年末商戦で支出意欲が過去最高水準に
Shopify Japanが2025年ホリデーシーズンを前に実施した消費者調査によると、ブラックフライデー・サイバーマンデー(BFCM)や年末商戦における平均支出予定額は前年比16%増の15,387円と、過去最高水準に達する見込みです。特に18~34歳の若年層では42%が5万円以上の支出を予定しており、高額消費意欲が鮮明となっています。
日本のBFCM・年末商戦における平均支出額の前年比16%増加を示すグラフです。
調査は2025年8月に実施され、日本国内の2,000人以上の消費者と500社の中小企業を含む、9市場18,000人の消費者・7,500人の事業者が対象となりました。Shopifyプラットフォーム上では、2024年BFCM期間の国内売上が前年比54%増、平均購入金額も12,349円に上昇するなど、日本市場におけるBFCMの存在感が年々強まっています。
消費行動は早期化とチャネル横断が加速
消費者の16%が「昨年よりも早くホリデーショッピングを始める」と回答し、9%はすでに9月末までに購買を開始しています。しかし、10月以前にプロモーションを計画する企業は9%にとどまり、需要と供給のタイミングにギャップが見られます。
また、30%の消費者が「オンラインと実店舗で均等に買い物をする」とし、高額商品は実店舗で、低価格帯商品はオンラインで購入する傾向が顕著です。27%は「オンラインで閲覧後、実店舗で購買」というO2O型の購買行動も明らかになりました。
AI活用が消費行動に浸透 企業側の投資も加速
今年のBFCM・年末商戦では、51%の日本の消費者が「商品発見」や「割引情報取得」のためにAIを活用する予定です。一方で、57%が企業のAI活用に懸念を示し、67%は「人から購入すること」を重視するなど、AI利用に対する慎重な姿勢も根強く残ります。
BFCM商戦で日本の消費者の51%がAIを活用予定であることを示す円グラフです。
企業側ではAI導入が進み、81%の日本企業がパーソナライズドレコメンデーションやショッピングアシスタント等に今シーズン投資済みまたは投資予定と回答。競争優位性確保のためのAI活用が一層進むとみられます。
価値と利便性重視 ロイヤルティ戦略の課題も
39%の消費者が「送料無料や返品無料でブランドロイヤルティが高まる」と回答した一方、実際にこれらのサービスを利用した人は5%にとどまりました。ロイヤルティプログラムや限定オファー、迅速な配送などが引き続き購買意思決定の主要因となっています。
BFCM商戦の拡大が日本市場に与える変化
BFCMおよび年末商戦における支出意欲の高まりとAI活用の拡大は、日本の小売市場に大きな転機をもたらしています。消費者の早期行動やチャネル横断の購買傾向、AI導入の急速な浸透は、企業にとって柔軟かつ個別最適なコマース体験の設計が不可欠であることを示唆しています。